お子さんの矯正治療を安心して任せられる歯科医院を見つけた後は、いよいよ「矯正相談」です。
矯正相談では、実際に治療を開始する前に、矯正治療についての重要事項を確認します。重要事項の中には、矯正治療の流れ、治療におけるリスク、料金体系などさまざまなものが含まれます。
誤解してほしくないのですが、矯正相談を受けたからといって、必ず矯正治療を開始しなければならないわけではありません。矯正相談の席では、治療を開始するか決断するのではなく、しっかり「情報収集」を行ってほしいのです。
そして、「お子さんに矯正治療が本当に必要か否か」を家族で判断する際に、専門家の意見や、矯正相談での内容を役立てほしいのです。
そのためにも、矯正相談を利用する際は、両親そろって参加することがオススメです。なぜなら、複数の人が同時に話を聞くことで、理解が深まるからです。また、矯正相談での内容について、2人で相談することができるからです。
矯正相談で確認すべきこと
そして、矯正相談の際、明確にしておくべき重要な事項があります。
それは、「お子さんの歯ならびや噛み合わせに、どのような問題があるのか」また「放置すると、どのようなリスクがあるのか」ということです。
なぜなら、お子さんの矯正治療について家族で話合う際、治療の緊急性や必要性についての判断が最も重要だからです。
確かに、矯正治療の流れや費用体系について確認することも非常に大切です。しかし、これらのことについては、ホームページやパンフレットなどでも確認することができます。
お子さんにとっての矯正治療の緊急性や必要性について判断するためには、「お子さんの歯ならびや噛み合わせにどのような問題があるのか」あるいは「その問題を放置すると、どのようなリスクがあるのか」という情報が、最も重要になるのです。
もし、緊急性がない状態ということが分かれば、矯正治療を開始することを一旦見合わせ、永久歯が生えそろった時点で再度検討することもできます。
しかし、放置することで、歯並びや噛み合わせの状態が悪化し、アゴ骨の形態異常を引き起こしたり、顔貌(がんぼう)を損なったりする心配があるケースでは、積極的に矯正治療を開始することを検討すべきなのです。
矯正相談の予約をとる際のアドバイス
矯正相談の電話予約を行おうとすると、「治療開始することを、無理強いされるのではないか」もしくは「矯正治療の検査をその日にすることを強要されるのではないか」と心配になるご両親もいるはずです。
そのような不安をもっている保護者の方には、ぜひオススメの方法があります。それは、「当日は、矯正相談だけを希望します」、もしくは「検査が必要な場合は、後日改めて検査に伺います」と、電話予約の際に伝えることです。
このように電話で伝えることは、決して失礼なことではありません。実は、歯科医院側にとっても、非常にありがたいことなのです。
矯正治療を行う際に必要となる検査には、レントゲン写真や、口の写真撮影、歯列の模型の型どりなどがあり、1時間ほどが必要です。そして、矯正相談のあとに検査を行うかどうか分からない患者さんのために、検査を行うための時間を、あらかじめ用意しておかなければならないからです。
そのため、検査が必要になった場合、日を改めて検査に来てくれる患者さん、予約電話の際にそのように伝える患者さんは、歯科医院にとってもむしろ有り難い存在ということができるでしょう。
矯正相談で「治療開始することを、無理強いされるのではないか」と心配している方は、せひ電話予約の際、「検査が必要な場合は、後日改めて検査に伺います」と伝えるようにしてください。
まとめ
矯正相談では、矯正治療を行うにあたって重要と思われることについて、すべてお話するようにしています。
そのため、情報が過度に多くなり、矯正相談でもっとも重要視すべき事柄が確認できていない、もしくは明確にできていないことが心配されます。
そのため、矯正相談を受ける際は、「お子さんの歯ならびや噛み合わせには、どのような問題があるのか」、また「その問題を放置すると、どのような危険性があるのか」という2点については、しっかり確認するようにしてください。