「おしゃぶり卒業はいつから行ったらいいのだろう」「どのような手順で行ったらいいのだろう」と、いままさに困っている保護者も少なくないのではないでしょうか?
おしゃぶり卒業を実際にはじめると、「おしゃぶりを取りあげると、子供がうるさく泣きだす」「おしゃぶりなしでは、寝てくれない」などといった悩みが、必ず発生するからです。
そのため、おしゃぶり卒業の準備をはじめる時期だけでなく、その正しい方法について説明しています。
おしゃぶり卒業は、お子さんにとって重要な儀式です。なぜなら、おしゃぶり卒業の時期を間違うと、歯並びや噛み合わせに悪影響が及ぶことが心配されます。
しかし、親が神経質になりすぎたり、無理に取りあげたりして、子供の精神衛生に悪影響を与えては元も子もありません。
おしゃぶり卒業の開始時期およびその方法については、くれぐれも間違わないように注意してください。
おしゃぶりを長期間使用した際のデメリット
依存性が高くなる
おしゃぶりを長期的に使用した場合、おしゃぶりへの依存性が高くなる心配があります。それは、お子さんだけについてではなく、母親についても同様です。
なぜなら、お子さんを静かにさせたり、寝かせ付けたりする際に、おしゃぶりは非常に有効な手段になるからです。
そしてそのことが、おしゃぶりを中止するタイミングを間違える原因になり得るのです。
言葉の遅延する
おしゃぶりを長期的に使用すると、発語が遅れたり、語彙ごいがなかなか増えなかったりすることが分かっています。
なぜなら、おしゃぶりを常に使用する習慣だと、発語の機会が減ったり、言葉でコミュニケーションをとる機会が少なくなってしまうからです。
歯並びや噛み合わせ
おしゃぶりを長期的に使用すると、歯並びや噛み合わせに悪影響があることが分かっています。
なぜなら、おしゃぶりの乳首部分を強く噛んだり、強く吸ったりすることで、前歯が倒れたり、横幅の狭い歯並びになってしまったりするからです。
そのため、前歯が極端に突き出た出っ歯や、上下に噛み合わない開咬症の格好になってしまうのです。
おしゃぶりを卒業する際の注意点
おしゃぶりの依存性は母子ともに強く、簡単に止めることができません。おしゃぶりの卒業を行う際のポイントは、計画的かつ段階的に進めることです。
強制的に止めさせようとすると、チックや指しゃぶりの問題が発生する心配があるので注意が必要なのです。
チック症の発生
おしゃぶり卒業を強制的に行うと、新たなチック症を発生させてしまう心配があります。
チック症とは、精神的ストレスによる癖のことです。まばたきを強く行ったり、極端な肩すくめをしたりするなどが挙げられます。
そのため、このようなチック症を発生させないようにするため、おしゃぶり卒業は段階的に行う必要があるのです。
指しゃぶりへの移行
おしゃぶりの卒業を急ぎ過ぎると、指しゃぶりに移行する心配があるので注意が必要です。
なぜなら、おしゃぶりを急に取りあげると、子供は口寂しさを感じてしまうからです。そして、口寂しさを感じた際、簡単に指を口に持っていっていき解決しようとするからです。
よって、おしゃぶりが単に指しゃぶりに移行しただけの結果にならないよう、おしゃぶり卒業は計画的かつ段階的に進める必要があるのです。
おしゃぶりを上手に卒業する手順
お子さんが1歳になるまでは、おしゃぶりを常用する状態であってもかまいません。しかし、1歳になったら、おしゃぶり卒業の準備を開始するようにして下さい。
おしゃぶり卒業において、もっとも重要なのは計画的かつ段階的に行うことです。1歳になったのを期に、おしゃぶりの常用を控え、徐々に使用頻度を少なくして、2歳半位までに完全におしゃぶりを卒業することめざします。
その際、結果を急いだり、無理強いしたりしないように注意してください。なぜなら、チック症を発症したり、指しゃぶりに移行したりする心配があるからです。
子供の意志を尊重する
お子さんも2歳になると、我を発揮してきます。そのため、子供の意志を無視して、おしゃぶり卒業を行うことは非常に困難です。
「夜寝るとき以外は、おしゃぶり使わないようにしようか?」「3歳のお誕生日までに、おしゃぶりバイバイできるかなあ?」などと、目標設定は、本人の意志を尊重しながら設定するようにしてください。
興味の対象を他に向ける
昼間は、子供の興味がおしゃぶりから離れるように工夫するようにしてください。たとえば、積極的に話しかけるようにしたり、外に連れ出したりすることです。
何か夢中になれるものがあると、おしゃぶりの事もすっかり忘れることができるからです。そして、一生懸命遊んで疲れると、お子さんは眠たくなってくるからです。
寝付きの際は
おしゃぶり卒業において、就寝時のおしゃぶり中止が最難関です。
これについても、まずは、お昼寝の時からおしゃぶりを、徐々に使用しないように練習していきます。寝付くまでの間、添い寝してあげたり、となりで絵本を読んであげたりすると良いでしょう。
たいへんですが、このように根気をもって、パパやママはおしゃぶり卒業に臨む必要があるのです。
まとめ
おしゃぶり卒業は、お子さんが1歳になる頃から開始し、2歳半くらいまでには完了できるようにしてください。なぜなら、おしゃぶり卒業が遅れると、歯並びや噛み合わせの状態に深刻な悪影響を及ぼす心配があるからです。
ただし、おしゃぶり卒業は、計画的かつ段階的に行うことが重要です。なぜなら、急いだり、無理強いしたりすると、チック症を発症したり、指しゃぶりに移行したりする心配があるからです。
そして、チック症や指しゃぶりの問題に発展した場合、これらの問題を解消することは非常に困難だからです。
そのため、おしゃぶり中止に臨む際は、保護者はお子さんに対して、あせらず、ゆっくり、忍耐強く接するようにしてください。
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