八重歯を、本当に抜くつもりですか?
八重歯なんて、抜くだけで簡単に解決できる・・・・・・そう考えているなら、このあと絶対に後悔します。
なぜなら、八重歯を抜いた人の中には、「犬歯を抜いてしまったこと」を後悔する人が少なくないからです。
そのため、ここでは、八重歯を抜いた際のデメリットだけでなく、絶対に八重歯を抜いてはいけないケースについても説明します。
とくに、「八重歯を抜歯しよう」と考えている方は、もう1度よく読んだうえで正しく判断するようにしてください。
犬歯の抜歯をしてはいけない理由
笑顔の魅力が半減する
犬歯は、あなたの魅力にとって重要な歯です。なぜなら、ふっくらとした犬歯は、非常に目立つ歯だからです。そして、笑顔の際に見える犬歯は、周囲の人にとても良い印象を与える歯だからです。
たとえば、芸能人やモデルさんの中にも、犬歯を抜いて八重歯ではなくなった人を見かけます。そのとき、「以前より、魅力がなくなった」と感じることが多いのはこのためです。
表情が変化する
犬歯を抜くと、人相が極端に変化してしまうことがあります。なぜなら、犬歯には、口元のふくらみをつくる重要な役割をはたす歯だからです。
そのため、犬歯を抜歯すると、口元が極度に引っ込んだり、ほうれい線がくっきりと現れるようになったりするからです。
この問題が恐ろしいのは、口元の様子やほうれい線の状態が、年をおうごとに悪化するからです。
奥歯と顎関節に悪影響
犬歯は、奥歯や顎関節(あごかんせつ)にたいしても重要な歯です。なぜなら、犬歯には、奥歯と顎関節を保護するという重要な役割があるからです。
そのため、犬歯を抜歯すると、奥歯をはやくに失ったり、顎関節症の症状に苦しんだりする心配があるのです。
たしかに、八重歯の状態になっている犬歯は、奥歯や顎関節を保護する役割をまったくはたしていません。そのため、「犬歯を抜いたとしても、現状と変わらないのではないか?」との指摘があると思われます。
しかし、奥歯や顎関節の問題については、今後じわりじわりと悪化する障害です。現在、問題がないからといって、将来安泰とは限らないのです。
たとえば、プロ野球選手に中にも、八重歯の選手をときどき見かけます。若い頃は活躍できていても、数年後に急に活躍できなくなるといったケースを多くみかけます。
このように、犬歯の役割は非常に大切です。そのため、八重歯を抜くようなことはせず、歯列矯正でしっかりと並べることを選択すべきなのです。
【重要】犬歯の抜歯は行ってはいけないケース
片側のみの八重歯
左右どちらか片方に八重歯がある場合は、注意が必要です。なぜなら、片方に八重歯がある場合、前歯の真ん中が大きくズレている可能性があるからです。
前歯の真ん中が大きくズレていることは、見た目に大きな問題を引き起こします。
なぜなら、前歯の真ん中が大きくズレている様子は周囲に違和感をあたえ、ゆがんだ顔の印象になるからです。
顎関節症がある
顎関節症(がくかんせつしょう)がある場合も、犬歯の抜歯は絶対に避けるべきです。
なぜなら、顎関節症が重度に悪化した場合、犬歯の噛み合わせを回復する必要がでてくるからです。
そのため、顎関節の症状がある場合、安易に八重歯を抜くという行為は、絶対に行ってはいけないのです。
やむなく犬歯を抜いて八重歯をなおすケース
通院する時間がない
歯列矯正のために通う時間がない場合も、犬歯を抜歯することを積極的に相談します。たとえば、「仕事が忙しくて、通院できない」もしくは、「結婚式まで、あと数ヶ月しかない」といった場合です。
このようなケースでは、犬歯抜歯のデメリットについて、事前によく説明します。説明したうえで納得の格好であれば、犬歯を抜歯して八重歯の改善をすることもあるのです。
矯正治療する費用が捻出できない
「歯列矯正の治療費は捻出できないが、八重歯があることで、ひどく困っている・・・」といった場合も、犬歯の抜歯を選択する場合があります。
たとえば、頻繁に口内炎ができたり、口紅が八重歯に付いてしまったりする場合です。このようなケースでも、犬歯抜歯のデメリットについて、事前によく説明します。
説明したうえで納得の格好であれば、犬歯を抜歯して八重歯の改善をすることもあるのです。
八重歯を抜歯する特殊なケース
これまで、「八重歯を抜歯してはいけない」といってきました。
しかし、実は積極的に八重歯を抜くケースもあります。それは、犬歯の状態が極端にわるい場合です。たとえば、「歯茎がさがって、歯根が露出してしまっている」「虫歯でボロボロになってしまっている」などです。
この場合、状態のわるい犬歯を無理にのこしても、歯をみせて笑えない歯並びになったり、犬歯をすぐになくしてしまったりすることでしょう。
そのため、犬歯の状態が極端にわるいケースでは、むしろ犬歯を抜歯した方がデメリットは少ないと判断できるのです。
抜歯の痛みと、抜歯の費用について
抜歯の痛みについて
「抜歯の痛み」および「抜歯後の痛み」については、ほとんど心配いりません。なぜなら、上あごの骨は非常に軟らかいため、抜歯しても痛みがほとんどないからです。
たとえば、親知らずを抜いた経験のある方が「下あごの親知らずの抜歯は大変だけど、上あごの親知らずのは簡単」というのも、下あごに比べて上あごの骨が非常に軟らかいからなのです。
抜歯の費用
抜歯の費用は、矯正治療を行うかどうかによって違ってきます。
たとえば、犬歯を抜いて、次に歯列矯正を行わない場合です。抜歯後に歯列矯正を行わないのであれば、その抜歯は保険診療で行うことができます。そのため、抜歯に必要な治療費は、初診料を含めて4〜5千円になります。
一方、犬歯を抜いた後に歯列矯正を行う場合、その抜歯は保険診療で行うことができません。なぜなら、矯正治療を行う場合、抜歯は保険診療で行うことができないからです。
そのため、抜歯のための治療費は、およそ1〜2万円が必要になります。
まとめ
犬歯を抜歯して、八重歯の問題を解決しようとする行為については断固反対です。なぜなら、犬歯を抜いた場合、のちのち後悔する心配があるからです。
よって、八重歯を考えている方も、矯正治療にいて専門家のはなしをきくことがオススメです。
ただし、その際は必ず八重歯治療において実績のある歯科医院であることを確認したうえで、相談に行くようにしてください。