食事中に見る「クチャラー」の残念な特徴

みんなで、楽しい食事の時間を過ごすためには、一定の食事マナーがあることが大切です。

なぜなら、「お箸の持ち方がおかしい」、または「食べ散らかしが多い」など食事マナーが悪い人が一緒にいるだけで、その場の雰囲気を台無しにしてしまう可能性があるからです。

このことは、クチャラーについても同様のことが言えます。なぜなら、クチャラーと一緒に食事をした人の多くが、「料理がマズく感じた」「食事にまったく集中できなかった」という感想をもっているからです。

ここでは、クチャラーが食事の際、周囲の人に敬遠される理由について説明します。

クチャラーの原因

クチャラーの原因には、いくつかのことが考えられています。

その中でも、「離乳食の時期に、正しい食べ方を獲得できなかったことが、クチャラーになる原因である」との考えが有力です。

つまり、離乳食の時期からはじまる「正しい食べ方のトレーニング」が、適切にできていないことが影響し、クチャラーになっているという考えです。

この考え方には、非常に説得力があります。なぜなら、クチャラーの人の検査を行うと、アゴ骨の成長が未熟だったり、口の機能についての発育が不十分だったりすることが分かっているからです。

また、口の機能についての発育が不十分であることが、クチャラーの食べ方にも悪影響を及ぼしています。そのため、残念ながら、クチャラーは食べる際の格好に問題があることが指摘されているのです。

食事をする際、「クチャクチャ」「ニチャニチャ」いうと嫌な音をたてて食べる人がいます。このような人のことを、周囲ではクチャクチャという音にちなんで「クチャラー」と呼んでいます。

あなたは、ニチャニチャまたはペチャペチャと音をたてながら食事している人が、気になったことはありませんか？　目の前にいる人の音が気になりだすと、その後ずっと耳障りになってしまいますよね。

事実、食事中に発するこの奇音が原因で、「食事がマズくなった」「料理にまったく集中できなかった」との不満を訴える人が少なくないのです。

クチャラーが嫌われる最大の理由になるのが、この食事に発するクチャクチャ、ニチャニチャという音なのです。

クチャラーが嫌われる理由として次に挙げられるのが、食事中の飛散（ひさん）についてです。

飛散とは、飛び散らすことです。クチャラーは、食事中に食べ物を飛び散らしたり、唾液を飛び散らしたりしやすいのです。

なぜなら、クチャラーの多くは口唇が開いた状態で、食べ物を噛む習慣があるからです。通常、私たちは口唇を閉じた状態で、食べ物を噛んだり、飲み込んだりします。

しかし、クチャラーの多くは、口唇を開けたままの格好で、噛んだり飲み込んだりしようとするのです。そのため、クチャラーでは、細かくした食材が口からこぼれたり、唾液が飛び散ったりしやすいのです。

このように、食事中に食べ物や唾液を飛散する人がいると、あなたはどのように感じるでしょうか？　きっと、安心して料理に集中できないはずです。

クチャラーが嫌われる知立として、最後に挙げられるのが「食べ方」もしくは「食べるときの仕草」についてです。

残念ながら、クチャラーの多くは、この食事の際の仕草がキレイではありません。たとえば、「迎（むか）え舌」です。

迎え舌とは、箸で口に料理を運びいれようとする際、舌を口の外側に出した格好で向かい入れようとする動作のことです。

芸能人や有名人の中にも、テレビ番組の食レポで、この迎え舌をする人をときどき見かけます。しかし、見ていて、あまり心地よいものではありません。食レポの上手な芸能人や有名人はやはり、食事の際の所作も非常に美しいのです。

クチャラーは、迎え舌以外にも、特徴的な食べ方をします。それは、「横噛（よこか）み」です。

横噛みとは、片方の犬歯（または、糸切り歯）あたりでのみ、噛む仕草のことです。クチャラーは、口の中全体の歯を使って、食材を噛み砕いたり、すりつぶしたりするのが非常に苦手なのです。

この横噛みの仕草は、ガムを噛んでいる時の様子、もしくは犬や猫がエサを食べる様子に類似します。目の前で、このような食べ方をされると、心地よい気持ちにはなれないはずです。

クチャラーの人は、周囲の人に白い目で見られている可能性があります。自分の食事中にクチャクチャ音を出したり、食べ物をよくこぼしたりする人は要注意です。

クチャラーの原因には、「離乳食を始めたころの食べ方のトレーニングが不十分だったこと」が大きく影響している可能性があり、そのため、クチャラーの問題は、とても根深いのです。

よって、クチャラーを改善するためには、矯正治療の対応だけでは不十分です。クチャラーを改善するためには、矯正治療を行うと同時に、口の周囲の機能訓練を徹底的に行う必要があります。

クチャラーを改善するためには、まず口の機能訓練について積極的に取り組んでいる歯科医院を選択することが重要なのです。

よって、クチャラーの改善を希望する方は、口の機能訓練を受けることができる歯科医院を見つけたうえで、矯正相談にいくようにしてください。