ハリウッドセレブの横顔はとてもキレイで、憧れているヒトも多いはずです。西洋人の横顔がキレイなのは、「Eライン(または、エステティック・ライン)」が整っているからです。
Eラインとは、「ヒトの横顔を真横から見て、鼻先とあごの先端を結ぶ線のこと」を指します。これは、横顔の美しさを判定するのに、よく用いられている基準です。
西洋人では、このEラインに口唇が触れない状態が、最も良いとされています。一方、日本人の矯正治療では、Eラインに口唇が触れるくらいの仕上がりを目指します。
西洋人と日本人でEラインによる口元の判定基準が異なるのは、それぞれの身体的な特徴が違っているからです。
前歯の角度
西洋人の歯は薄く、口の中にも奥行きがあります。そのため、上あごの前歯がキレイに直立した状態で生えています。上あごの前歯がキレイに立っていると、口元の様子とくに鼻下の印象が非常にキレイになります。
日本人では口の中の奥行きが狭く、また歯に厚みもあるので、上あごの前歯が前傾しやすいという特徴があります。
そのため、口唇がEラインを超えてしまったり、口唇が尖った様子になったりして、キレイな横顔の印象を邪魔してしまいます。
下あごがしっかりしている
西洋人の下あごは、しっかりとした大きさをしています。そのため、あごのラインやエラの形がしっかりとしていることも特徴です。それによって、しっかりとした横顔の印象をつくることがでるのです。
日本人の場合、下あごが小さく後ろに下がっていることが特徴です。西洋人と比べて、Eラインの位置も後退し、あごのラインも不鮮明になってしまうのです。
あご先の形がしっかりしている
西洋人は、あごの先端の形もしっかりとしています。男性でも女性でも先端がキュッと、前方に突き出たような格好です。そのため、Eラインも自然と前方に設定することができます。
日本人の場合、あごの先端が充分に突出していないだけでなく、あごの先端の形が極端に不明瞭なケースも多いです。
たとえば、あごと首が繋がっているようなケースです。日本の芸能人の中にも、痩せているのに二重あごになっているヒトがいます。あごの先端の形がハッキリしないと、Eラインが設定できないだけでなく、キレイな横顔の印象にもなりにくいのです。
鼻が高い
西洋人の鼻は高いため、Eラインも自然と高い位置に設定されます。また、鼻の形も非常にしっかりとしているので、横顔も非常にメリハリのある印象になります。
残念ながら、日本人は西洋人と比べて、鼻が低いのが特徴です。そのため、Eラインもおのずと低い位置に設定されてしまいます。また日本人は西洋人と比べると、鼻の形もメリハリのない「ダンゴ鼻」に近いことが多いので、メリハリのある横顔になりにくいのです。
まとめ
西洋人は、鼻が高く顎先の形もしっかりしているため、キレイなEラインが作り易いです。その一方で、鼻が低くて、あごの先端の形がはっきりしていない日本人では、もともと骨格的に不利といえます。また、たとえEラインの基準をみたしていたとしても、メリハリのある横顔にはなりにくいのです。
矯正治療では口元を下げたり、前歯の角度を修正してあげたりすることで、キレイな横顔をつくるができます。しかし、もともと鼻の高さや顎先の形が十分でない場合、歯の移動だけでキレイな横顔を達成することはできません。
鼻の高さ、もしくは顎の先端の形をすこし改善して上げるだけで、大きく印象を変えることができます。