乳歯の交換は、就学の前後ではじまります。この時期の乳歯の生え代わりを、よく観察することは保護者の大切な役目です。まず最初にビックリしてしまうのが、乳歯の裏側にでてくる下顎の前歯です。このことについては、幸い緊急性はありません。しかし、乳歯交換中の異常の中には、急いで対応してあべるべきものもあります。異変が確認された場合は、早めに歯科医院で確認してもらうことがオススメです。
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ここでは、乳歯交換つまろ永久歯が生えるの際に保護者が注意しておくべき内容について説明していきます
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同級生と比べて、歯の抜けはじめが遅いことについては問題ないことが多いです。なぜならば、乳歯の交換時期については個人差が非常に大きいからです。ただし、左右差がひどくある場合は注意が必要です。たとえば、右の歯ではすでに永久歯が生えているのに、左側では乳歯がびくともしていないというときです。この場合、永久歯の数が不足していたり、永久歯が骨の中で出てこれない状況になっていたりしていることがあります。とにかく、歯科医院で一度確認してもらう必要があります。とくに、永久歯が不足している場合は、誤って乳歯を抜歯したりしないように注意が必要です。
乳歯が抜けた部分に、順調に永久歯が生えてくるか確認しておく必要があります。とくに上顎の前歯では歯の数が余分にあって、その過剰な歯が永久歯の邪魔をしていることが少なくないからです。また、前歯では永久歯の向きが、異常な方向を向いているケースも少なくありません。どちらの場合でも、適切な時期に対応してあげる必要があります。乳歯が抜けて半年ほどしても、永久歯が生えてくる様子がない場合、一度レントゲン写真などで確認する必要があります。
上顎の前歯が生え代わるとき、どのお子さんでも「ハの字」格好で生えてきます。ただし、歯と歯の間がひどく大きい場合は、注意が必要です。歯と歯の間に余分な過剰歯があったり、上唇とからのびるヒダ(上唇小帯)がひどく大きかったりする場合があるからです。特に過剰歯が原因のときは、緊急性があることも考えられます。歯と歯の間大きい場合は、レントゲン写真で早めに確認しておくことが重要です。
前歯の捻(ねじ)れが強いとき、過剰歯が影響していうことがほとんどです。放置すると下の前歯と噛んで、前歯の先端が欠けてしまうことが心配されます。また、過剰歯ばある場所によっては、早急に抜歯して上げることが必要になります。
永久歯の生えるスペースが不足すると、かなりズレた位置から永久歯が出てきます。前歯では乳歯の裏側、奥歯では外側から出てくるケースが多いです。放置するとさらに悪化することもあるので、乳歯を抜歯してあげたり、顎の大きさを拡げることが必要です。
乳歯に癒合歯がある場合、定期的にレントゲンで観察する必要があります。癒合歯とは2本以上の歯が合体して、1本になっている歯のことです。癒合歯は大きな歯なので、自然になかなか抜けてくれません。そのため、下にある永久歯が異常な方向に向きを変えてしまう恐れがあるのです。場合によっては、下の永久歯の数が不足していることも少なくありません。そのため癒合歯は、適切な時期に抜歯するかどうか判断する必要があります。
顎が狭いと、永久歯のはえるスペースがまったく無いことがあります。特に犬歯は、生え代わりの後半に伸び出してくるので、スペースが無いことに全く気づかないことがあります。よく観察して、永久歯が生えてくるスペースが確保できているかを確認しておくことが大切です。スペースが無い場合は、急いで隙間をつくってあがることが必要です。
仕上げ磨きのときに、子どもの生え代わりの様子について観察することは、保護者の大切な役割です。とくに、余分な過剰歯がある場合、大きなトラブルになるケースも心配されます。歯の生え代わりの異常が心配されるときは、早めにキチンと検査することが大切です。