ワイヤーなんて使わない・・・マウスピースを歯に装着するだけで歯列矯正できる・・・
そのように聴いて、「マウスピースだけで、本当に歯列矯正できるの・・・」「どうやって、歯を動かすの・・・」って不思議に感じる方も多いのではないでしょうか?
マウスピース矯正で用いるのは、アライナーと呼ばれる透明なマウスピースだけです。そのため、「なぜ、歯が動くのだろう?」と不思議に思う方も多いのではないでしょうか?
そういう私も、「歯並びの簡単なデコボコなら、マウスピースだけで治すことはできるかもしれない。でも、ワイヤーと同じように歯を大きく動かすことはムリだろう・・・」と考えていた一人でした。
でも、マウスピース矯正の治療を多く経験することによって、その思い込みが完全に間違いであったことが分かりました。
ここでは、マウスピースを装着するだけで歯が動いて、しかも歯並びや噛み合わせを改善できる仕組みについて説明します。
マウスピースで歯が動く秘密
秘密1|特殊な弾力素材
マウスピース矯正で使用するマウスピースは、特殊な素材で作られています。非常に薄く、耐久性がある素材です。
また、ペットボトルよりもはるかに弾力性がある素材であるため、歯に対して優しい弱いチカラだけを継続して加えることが可能になりました。
このような特殊な素材が開発できたからこそ、マウスピースで歯列矯正することが可能になったといえるでしょう。
秘密2|歯の位置をズラした格好のマウスピース
0.25mmの歯の移動
マウスピースを歯に装着すると、歯にチカラが加わる感触、もしくは締め付けられるような感触を感じます。
なぜなら、歯に装着したマウスピースが、現在の歯並びと微妙に合っていないからです。
マウスピース矯正で使用するマウスピースは、現在の歯並びと0.25mmほどズレた格好につくってあります。
そのため、マウスピースを装着するだけで、歯には弱いチカラが常に加わる格好になっているのです。
秘密3|マウスピースを1週間ごと交換する
マウスピース矯正で使用するマウスピースは、使用する順番が決まっており、1週間ごとに新しいものに交換していきます。
歯列矯正が完了するまでに、およそ40〜50枚ものマウスピースを使用することがポイントです。
場合によっては、歯列矯正が完了するまでに100枚ちかくのマウスピースを使用するケースもあります。
このように、マウスピースを順次交換することによって、歯が0.25mmずつ動く仕組みになっているのです。
0.25mmずつである理由は?
実は、歯根とアゴ骨の間には、0.25mmのすき間があります。そのすき間には、多く神経と血管が存在し、歯の健康に保つ役割をになっています。
マウスピース矯正における歯の動きが0.25mmである理由は、この神経と血管を圧迫しないようにするためです。
神経と血管を圧迫しないことで、歯に悪影響を与えことなく動かすことができるからです。
その他の秘密
マウスピース矯正で歯を確実に動かすためには、補助的な手法が必要になります。
なぜなら、歯は比較的丸みを帯びた格好をしているからです。そのため、マウスピースを装着するだけでは、歯にしっかりチカラを加えることができないからです。
そのため、補助的な手法を併用して、歯を確実に動かす工夫を付け足す必要があるのです、その代表的なものとして、以下の2つの手法が挙げられます。
アタッチメント
「アタッチメント」とは、歯の表面に取り付けるプラスチック製の突起のことです。
アタッチメントのような引っ掛かりを取り付けることによって、マウスピースでも歯に対してしっかりとチカラを加えることが可能になります。
そうすることによって、ワイヤーを使った矯正と同じように、歯の捻(ねじ)れを修正したり、歯を引っ張り出したりすることも可能になります。
プレッシャーポイント
「プレッシャーポイント」とは、マウスピースに設置する窪(くぼ)みのことです。
そのプレッシャーポイントは、当然、マウスピースの内面では突出した格好になっています。
そのため、プレッシャーポイントの調整することによって、前歯の角度を修正したり、前歯をまっすぐ押し沈めたりするなど、思い通りのチカラを歯に対して加えることができるようになります。
まとめ
マウスピース矯正は、複数のマウスピースを順番に交換することによって、歯並びや噛み合わせを改善する方法です。
そのため、マウスピースをしっかり使用しない限り、歯並びや噛み合わせを改善することはできません。
マウスピース矯正治療中は、マウスピースを1日22時間以上 装着すること、2週間ごとに交換することをしっかり行うようにしてください。
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